ハーブの育て方や特徴の話。[MARUKU.LABO(まるくラボ)]

ハーブの話やまるく商店での出来事

ミントスウィートピア

ミントスウィートピア (写真:まるく商店)

ミントスウィートピア

和名:ー

英名:Sweet pear / mint sweet pear

学名:Mentha"sweet pear"

科名:シソ科

属名:ハッカ属

形態:多年草

原産:アメリ

花言葉:ー

耐暑性:〇有る

耐寒性:〇有る

播種時期:4月~6月

開花時期:5月~7月

収穫時期:いつでも

 

ミントスウィートピアについて

日本ではあまり知られていませんが、ミントスウィートピアはアメリカのアマチュア植物学者であるジム・ウェスタ―フィールド(1935-2013)の手によって開発された品種で、洋ナシの香りが印象的なミントです。

スウィートピアの名前の由来は、単に洋ナシの香りがするからというわけでは無く、彼の飼い猫の名前に因んで名づけられたと云われています。

ピアの前にスウィートとつけられているだけあって、とても愛されていたのでしょう。そんなミントスウィートピアはワシントン政権の時に、ホワイトハウスの庭園に植えられていた数あるミントの中の一つです。

 

ミントスウィートピアの特徴

ミントスウィートピアは洋ナシの香りがする直立性のミントで、葉が鋭尖頭(えいせんとう)といって刃先が鋭く葉のふちがギザギザの鋸歯になっており、草丈は剪定しない状態で60㎝程に育ちます。

葉は基本的にフレッシュのままハーブティーに利用されていますが、ドライにしても使えます。

6月以降に淡い紫色の花を咲かせミツバチなどの益虫を呼び、観賞用としてでも人気があります。

 

育て方

日向と午前中に日が当たる半日陰を好みます。

土は水捌けと水持ちのバランスの取れた土を使うことで水遣りの管理が楽になります。

ミントスウィートピアは直立性のハーブなので、他のミントは違い20㎝以上になってから剪定をします。

また、開花後や夏の終わり頃に切り戻しをすることで、香りの強い若葉が新しく生えて来るので、日本の湿度が高い気候で育てる場合は、必ず切り戻しか剪定をするようにしましょう。

耐暑性、耐寒性ともにありますが、夏の直射日光に当たり過ぎると葉焼けを起こし下葉を落としていくので注意が必要です。

冬になるにつれて葉は枯れていきます。霜に耐える体力はありますが、霜に当たる日が続くと越冬出来ずに枯れてしまうことがあるので、寒さが強い地域で育てる場合は霜対策をすると良いでしょう。

 

水遣り

ミントスウィートピアは水が大好きですが、蒸れを嫌うので、気温が高くなる季節になったら水遣りは早朝か夕方に与えるようにします。

 

肥料

鉢植えの場合、肥料は開花後に少量与えるぐらいにしましょう。

ミントスウィートピアは肥料が多いと香りが薄くなる傾向があるので、下葉が枯れない状態で香りが薄いと感じた場合は肥料を与える必要はありません。

 

害虫

ミントの中でも虫が付きにくい品種ですが、ハダニが付くことがあるので見つけたら水で流すようにしましょう。

 

ミントスウィートピアについて思うこと

ミントスウィートピアの幼苗(写真:まるく商店)

凛とした姿がミントの中でも群を抜いているぶん、寄せ植えをすると目立ちます。

個人的には、葉の香りも洋ナシの淡い香りにミントの香りが包んでいるので、初めて香った時にはとても珍しい品種だなと、そう思いました。

ミントは基本的にランナーを伸ばしてテリトリーを拡大させていきますが、ミントスウィートピアは、そんな他所様の敷地に勝手に入る事はしませんわよっと言った具合にランナーを伸ばさないので庭の一角に植えても良いアクセントになります。

ハーブティーに使う場合は、香りの良い若葉を使った方が私的には癖が無く、主張も控えめで好きです。

また、管理も剪定するだけで綺麗に茂ってくれる分、扱い易いので鉢植えにもお勧めです。