モロッカンミント
モロッカンミント
和名:ー
英名:mentha piperita moroccan / moroccan mint
学名:Mentha spicata var crispa"Moroccan"
科名:シソ科
属名:ハッカ属
形態:多年草
原産:地中海西 / 北アフリカ
花言葉:ー
耐暑性:〇有る
耐寒性:〇有る
播種時期:3月~6月
開花時期:6月~8月
収穫時期:いつでも
モロッカンミントについて
モロッカンミントは、学名にあるようにスペアミントの変異種とされていますが、最近の遺伝子研究に於いてマルバハッカ(アップルミント)にルーツを持つという報告が出てきたことから、現在ではアップルミントの変異種ではないかと云われています。
そんなモロッカンミントは紀元前12世紀頃ミントティーと共に、現代でいうところのシリア・レバノン・イスラエルの沿岸に定住していた海洋民族であるフィニキア人によりモロッコにもたらされたという説と、北アフリカの先住民族であるベルベル人によりもたらされ、進化を遂げたという二説があります。
どちらにせよ、紀元前12世紀から数世紀かけて誕生したモロッカンミントという品種は歴史があるミントだといえます。
モロッカンミントティー
モロッコでは、一般的にお茶と呼ばれるツバキ科のカメリア・シネンシス(お茶の木)が15世紀以降の大航海時代にスペインやポルトガルから入ってくる以前から、山岳地帯では山草(ハーブ)を利用したハーブティーは飲み薬として親しまれていたと云われています。その際に、甘くして飲まれていたことから、モロッカンミントが有名になった以降もモロッコでのミントティーはとても甘いです。
因みにお茶とハーブティーの違いは、お茶の木(カメリア・シネンシス)を煎じたものをお茶と呼び、それ以外の植物を煎じたものをハーブティーと基本的には呼びます。
今でこそ、お茶もハーブティーも一般的に飲まれている存在ですが、日本のお茶もそうであったように、つい最近までは薬という位置づけだったので、モロッカンミントも薬効として胃腸薬や鎮静効果があるとされています。
モロッカンミントの特徴
モロッカンミントは、ハーブティーの世界では甘くスッキリとした濃い風味がとても良いと定評があり、アロマオイルの世界でも上質なオイルが採れるということで、知る人ぞ知る世界的に人気のあるハーブです。
草丈は手入れをしなければ大きいもので約60㎝ほど。葉は、スペアミントやペパーミントとは違い、甘みを含んだまろやかなミントの香りが特徴的で、夏になると白い花を咲かせます。
ハーブティー以外にもミントシロップやサラダ、スープ、シチューにも活用されています。
育て方
日向を好みますが、半日陰で育てることも出来ます。
春から夏にかけて生育旺盛になるので、茂り始めたら収穫を兼ねて剪定をおこないます。この時、株元の風通しを良くすることで、地下茎から新芽が次々と出てくるようにして茂らせていきます。
耐暑性はありますが、夏場は地植えの場合は心配ないものの、鉢植えの場合は半日陰に移しましょう。
耐寒性は、まるく商店のラボのほうで地植えと鉢植えを行い、何もせずに越冬させてみましたが、春には両方とも新芽を沢山だしたので-4℃~3℃の環境は持ちこたえることが出来ます。
水遣り
夏は水切れを起こしやすいので1日朝夕の2回、冬は葉を落としていきますが、根は生きているので表土が乾燥してからたっぷりとお水をあげるようにしましょう。
冬場の水の与えすぎは越冬できずに枯れる原因になるので注意が必要です。
肥料
2月以降に緩効性肥料を少量あたえます。
春以降に肥料を与えすぎると香りが薄くなるので、新芽が出始めの頃に済ませるようにしましょう。
害虫
ミントは虫が付きにくいというのは神話で、虫はつきます。
モロッカンミントの場合は生長点の若葉と柔らかい茎に付きやすいので、見つけ次第、駆除するようにしましょう。茎にありを見つけた時は高確率でアブラムシが居ます。
モロッカンミントについて思うこと
個人的にモロッカンミントはハーブティーにはもってこいの品種で、フレッシュで淹れると甘くスッキリとした風味がとても良く出るので他種のハーブと特に相性が良いと思っています。
香りも良く、クドさも無く、私は基本的に砂糖は入れませんが、ハーブティーが好きな方は試してみる価値はあります。
育て方の難易度は少しありますが、水捌けの良い土を使うと毎年香りの良い新芽を出してくれます。
リラックスしたい時に飲むと、ホッとします。