ハーブの育て方や特徴の話。[MARUKU.LABO(まるくラボ)]

ハーブの話やまるく商店での出来事

カレーリーフ

カレーリーフ

カレーリーフの幼苗 (写真:まるく商店)

カレーリーフ(カラピンチャ)

和名:南洋山椒・大葉月橘

英名:Curry tree / Curry bush

学名:Murraya koenigii L / Bergera koenigii

科名:ミカン科

属名:ゲッキツ属

形態:常緑樹 

原産:南インド

花言葉:ー

耐暑性:◎強い

耐寒性:✕とても弱い

播種時期:5月~6月

植替時期:5月~7月

開花時期:6月

収穫時期:ー

 

カレーリーフについて

カレーリーフの葉 (写真:まるく商店)

名前にカレーとついていますが、カレーの香りはしません。よく、カレーの香りがすると書いている方が居ますが、それはカレープランツのことで、カレーリーフの葉の香りはカレーでは無く、ゴマに似ています。

そんなカレーリーフは南アジアや東南アジアを中心に、生の葉を料理の材料として多く利用されています。

勿論、乾燥させてマサラドーサや、他のスパイスとブレンドして利用することもありますが、香りが変わるので現地では生の葉を炒ってスープや炒め物、煮込み料理に利用されています。

因みにカレーリーフの幹や根っこは民間療法で使われたりしています。

カレーリーフの特徴

生長すると5mくらいまで育つ常緑樹のカレーリーフですが、日本で育てる場合、冬に近づくにつれて葉を落としていきます。

それは、カレーリーフが元々熱帯地方の植物であるため、寒さにとても弱く、気温が15℃以下になると葉が黄色くなりポロポロと落葉してしまいます。

では、カレーリーフは日本には不向きなのではと思ってしまうところですが、基本的に葉の黄化や落葉したとしても気温が0℃くらいまでだったら越冬することができ、3月頃に気温が上がりだすと新芽が出てきますので越冬は可能です。生命力は強いです。

越冬させる条件としては、霜や雪にさらされないことと、必ず年中、日が当たるば場所で管理することが必須な為、育てる場合は鉢植え、もしくは温室で育てることをお勧めします。

 

カレーリーフの果実

カレーリーフの実 (写真:まるく商店)

カレーリーフは6月頃に可愛らしい白い花を咲かせた後に果実が出来ます。

果実は海外ではカレーベリーと呼ばれており、緑色から赤色に変わり、最終的には黒い実になります。

カレーリーフの実はピペリンが含まれているので食べると胡椒を甘くしたような味がしますが、生で食べると消化器系に悪い影響を与えるという報告がある為、食べることは推奨されていません。

過熱してジャムにする方もいますが、使用はごく少量、そしてくれぐれも猫や犬には毒ですので絶対に食べさせてはいけません。

 

育て方

カレーリーフは古い種を使用すると発芽率は著しく下がり、ほぼ発芽しませんが、新しい種は高い確率で播種から3日程度で発芽する好光性種子です。

半日陰でも育ちますが、基本的に日光が大好きですので日の当たる風通しの良い環境で管理します。日本の夏の湿度や日射しにも強いので管理はしやすいです。

カレーリーフは育つと背丈が5mは超すので小ぶりに育てたい場合は、ある程度育った後に頂芽(成長点)を切ります。

幼苗から約3年ほどで実をつけるようになりますが、土の栄養を著しく吸収していくので、実を使わない場合は早めに摘み取ります。

水遣り

水は大好きなので、基本的に水捌けのある土を使用する場合は、与えすぎても大丈夫です。成長期に入るとよく土が乾くので、土の表面が乾きそうになった段階で水を与えます。乾燥も耐性がありますので、よほどのことをしなければ特段、常に気にする必要はありません。

 

肥料

緩効性肥料を春先と秋口に与えます。

 

害虫

カイガラムシ・アブラムシ・葉巻虫

 

カレーリーフについて思うこと

カレーリーフの生長速度は鉢植えの場合は穏やかなのでハーブではあるものの観葉植物としても楽しめます。室内である程度温度が一定の場合は色を落とさずに越冬するのでチョット変わった植物を置きたいときは、あえてカレーリーフを選んでみるのもいいかもしれません。