スパイシー オレンジタイム
和名:タチジャコウソウ
英名:Orange Spice / Spicy OrangeThyme
学名:Thymus’Spicy Orange’
科名:シソ科
属名:イブキジャコウソウ属
形態:多年草
原産:ヨーロッパ南部 / 地中海沿岸
花言葉:ー
耐暑性:◇普通
耐寒性:〇有る
播種時期:4月~6月 / 9月~10月
開花時期:6月~7月
収穫時期:ー
スパイシーオレンジタイムについて
タイムは300~400種類ほどあると云われており、その中にも空に向かって育つ立性のタイムと、地を這うように伸びる匍匐性(ほふく性)のタイムがあります。
スパイシーオレンジタイムは匍匐性(クリーピング)のタイムで、料理の他にガーデンカバーとしても親しまれています。
また、スパイシーオレンジタイムは、よくオレンジバルサムタイムと混同されがちですが、スパイシーオレンジタイムは「Thymus'orange spice'」。オレンジバルサムタイムはThymus’Fragrantissims’といったように学名が違うので、同じタイムであっても似て非なる品種です。
個人的に、違いとして一番わかりやすいのが花の色と葉かもしれません。
スパイシーの方は花が淡いピンク色で、葉はとても細く尖り気味。バルサムの方は、花は白よりの紫色で、葉は少し丸みがあるといったところでしょうか。
よく、日本国内で耳にするオレンジタイムは基本的に後者のオレンジバルサムタイムのこと指します。
スパイシーオレンジタイムの特徴
大きく育っても草丈が15㎝に届くか届かない程の扱いやすいスパイシーオレンジタイムは、名前にあるように、可愛らしい小く細い葉を揉むとオレンジの強い香りがします。
この芳香は、オレンジミントのようにオレンジの果肉に似た芳香というよりも、スパイシーとあるだけにタイム独特の香りをも持ち合わせています。
夏場はスパイシーなオレンジを感じ、気温が下がる秋口になるにつれて甘いオレンジの香りが強くなるのも特徴です。
そんなスパイシーオレンジタイムは、ティーの他に、生の葉を利用して料理にも活用されています。
主な料理としては鶏肉を使った料理や、魚料理、その他にもスープやソースにも風味付けとして活用されています。扱い方はタイムと変わらないと思って大丈夫です。
育て方
水捌けの良い土と風通しの良い環境で管理します。
日向でも半日陰でも育ちますが、強い日射しを浴び続けると葉色が黒ずみ、枯れ落ちてくるので、葉の変色が気になってきた場合は、午前中に日が当たる場所に移すように育てることをお勧めします。
生長速度は穏やかなのでガーデンカバーとして利用する場合も管理はし易いです。
但し、蒸れを特に嫌うので、梅雨時期や湿度が高い環境で育てる場合は、定期的に風通しを良くするために、ピンホールを開ける様に剪定して根元に新鮮な空気が入りやすくするようにします。
冬場の管理としては、スパイシーオレンジタイムは草丈が低いので、霜にあたり続けると葉や根を傷めやすくなり越冬中に枯れてしまうので、霜がひどい場所で育てる場合は根元に籾殻や切り藁を敷くなど対策が必要です。
乾燥には非常に強い耐性があるので、強い風が当たっても持ちこたえることができます。また、常緑の種類でもあるので、冬場でも葉は基本的に緑色を保ちますが、寒さが厳しくなってきた際、葉色が濃くなります。
水遣り
スパイシーオレンジタイムはやや乾燥気味に育てるハーブです。鉢植えの場合は、基本的に土の表面の乾きを基準にするのではなく、鉢を持ってみて判断します。
鉢を持ってみて鉢内の土にまだ水分を含んでいて重みがある場合は、確認した翌日に与えるようにします。地植えの場合は、連日連夜よほど雨が降らない日が続かない限りは必要ありません。
肥料
花が咲いた後に、少量の緩効性肥料を与えます。
地植えの場合は必要ありません。
害虫
ヨトウムシ・尺取虫・葉巻虫
スパイシーオレンジスパイスについて思うこと
じわりじわりと生長していく姿はとても面白く、見た目も可愛いハーブです。
花が咲くと芝桜の様に綺麗に花のカーペットを作るのでガーデニングとしてもお勧めできます。海外ではよく石畳の間に敢えて植えることで、訪問客がそれを踏んでオレンジの香りでもてなすという、なんともお洒落な植え方をしたりするのですが、個人的には毎度、踏まれたくないので別のところに植えます。
料理に使うときや、茂ってきた時にちゃっかり剪定しているくせに何言っているのやらですが。
いやはや、人間という存在は恐ろしいものです。